花筐 HANAGATAMI
主人公・小夜子を演じるのは、映画・TV・舞台と幅広く活躍する、常盤貴子。女性が心の奥底に抱える孤独と葛藤を、リアルな狂気と匂い立つようなエロスで繊細かつ大胆に演じた。正面から小夜子と対峙する美容師・海斗を演じるのは、2014年の映画賞を総なめにした、池松荘亮。ほか、小夜子の夫に勝村政信、海斗の恋人に佐津川愛美ら実力派が結集した。直木賞作家の井上荒野の原作を、ベルリン国際映画祭銀熊賞をはじめ数多くの賞に輝いた名匠・東陽一が脚色、監督した。
夫と娘と郊外に引っ越したごく普通の主婦の小夜子は、新しく見つけた美容院で少し髪を切る。海斗と名乗った若い美容師からその日のうちにお礼の営業メールが届き、それに返信したことから小夜子の日常は一変する。自分でも訳がわからない衝動に駆られ、何度もメールを送っては頻繁に店を訪れ海斗を指名する小夜子。ついには海斗のアパートを探し当て、呼び鈴を押してしまう…。海斗へのストーカー行為がエスカレートするほどに、小夜子は生き生きと輝き美しくなっていく。やがて、家族や海斗の恋人を巻き込んで、2人が辿り着いた思わぬ結末とは…?
[監督][脚本]東陽一[原作]井上荒野『だれかの木琴』(幻冬舎刊)
だれかの木琴
心の隙間に入ってきた美容師への、抑えきれない執着―2人がたどり着いた思わぬ結末とは…